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東南亜最高宗壇記念日について

 

 

   農暦辛丑年四月十五日(2021年5月26日)に、東南亜最高宗壇記念日祭典を実施いたします。年に数回しかない六献典礼(至聖先天老祖様への祭典)の一つです。祭典はどなたでもご参加いただけますので、もしご参加を希望になる方は問い合わせフォームからご連絡ください。

 

【東南亜最高宗壇とは】

   東南亜最高宗壇は、總母宗である香港道院の屋上にある「南光亭」の正式名称です。神により扶乩が停止された現在でも扶乩の壇、用いられた乩筆が大切に保管されています。

   この南光亭の壇は、神々から指定された時にのみ用いていた特別な壇です(毎月行われていた処科は別室の統壇を用いる)。この南光亭が、己巳年(1989年)に改めて至聖先天老祖により東南亜最高宗壇として指定されました。筆者が香港道院に参拝した際に責任者の方が「Most Sacred Place」と説明くださったのを記憶しています。

   今回は、至聖先天老祖が降臨され東南亜最高宗壇に指定された時の訓文を掲載いたします。訳は、囲碁棋士であり道院の修方でもある呉清源氏(道名・弈霊 えきれい)がされています

 

農暦己巳年四月十五日処科     培湘・勲輝 恭侍(※)

(西暦1989年5月19日)

沙宝

霊宝(編註:沙宝・霊宝は神が降りられた時の最初のサイン)

守沙仙(編註:沙盤を護る神)

命を奉じて沙を浄める

沙宝

霊宝

守壇仙(編註:扶乩の壇を護る神)

命を奉じて壇を浄める

沙宝

霊宝

濟佛 

命を奉じて先駆して回(かえ)る

沙宝

霊宝

昌佐神(編註:諸葛孔明)

命を奉じて先駆して回(かえ)る

沙宝

霊宝

関聖(編註:関羽)

師の駕を護りて望む

沙宝

霊宝

岳聖駕を護りて望む(編註:岳聖は岳飛)

沙宝

霊宝

諸天仙仏四海龍王来り駕に侍る

沙宝

霊宝

各部の童子道を清める

沙宝

霊宝

天后観音鸞駕に乗りて来り侍る

山神土地均しく来り謁見し、退く

沙宝

霊宝

老祖、青玄宮より臨(のぞ)む、端無く(わけもなく)風雨神州を暗くす、只歓欣を望んで、愁いを望まず、但天の憐みを得て万刼を消す、快将(はやまさ)に砥柱を中流に立てんとす(精神的土台や支えを打ち立てんとす)。

哈哈、老人(編註:老祖様の自称)は永い間この壇に臨まなかった。各方の風采は以前の通りであり、喜ばしいことであり、心安ずることができる。

老人がこの壇に臨んだ最大の目的は沿道の刼氛(編註:災害を造る濁気)を減少消滅させ、人を驚かすような刼を取り除いて共に平安を享受することを希望するだけである。その更に重要なことは、老人がみずから定めた香港院会の南光亭の正しい名称を東南亜最高宗壇となし、いまより以後、経を伝え、説法し、賞を与え、書や連額を賜る等等、すべてはみな最高宗壇において行うのである。いまより以後、いかなる院会社の壇といえども均しく巧みに名目を立て妄(みだ)りに最高宗壇より上のものを計画し、圖(図)ることはできないのである。

老人が本日親(自)から降したこの訓は、各地の院会社では均しく永遠に尊守して行うのである。以後毎年均しくこの日を以て最高宗壇正立記念日となして、まだ六献礼を挙行するのである。その祝文は湘掌(纂方の培湘のこと)によって作成し、呈正(編註:扶乩に可否を聞くこと)するのである。来年の一周年紀念の典礼を行う時に供用するである。本日の化刼は永く留るつもりはない、各しばらく退け、六度(編註:24分の休憩を取るの意)。

濟佛が示す。

老祖はすでに昌佐神と北に行き、老僧(編註:濟佛様の自称)に留まって示すように嘱した。本日の時間は比較的さし迫っている。五献礼はいつものとおり行い、常儀礼はとりやめる。

老祖は訓を残された、それは湘子(※)の身体については神事ではくわしくこれを知っているので、汝が上奏して訴えるまでもないことである。それは汝にはまだ道統を維(まも)る上での重要な任務があるからである。その第一は最高宗壇で経を伝えることである。第二は今年の秋に仏祖(釈迦仏)が親(みず)から壇に臨まれ、全国各方ですでに祀霊室に祀ることを許された男女の先祖の霊のために説法超薦するのである。第三は新しい院会では方法を講じて崇先堂の建設を準備する(※)。(中略)この三大任務があり、どれ一つとして他人を以てこれに代えることはできないのである。

(以下、省略)

 

※ 培湘・勲輝 恭侍:今回の扶乩で乩筆を持った纂方のこと。正纂方、副纂方があり、正纂方は培湘、副纂方は勲輝が務められた。培湘は最後の正纂方を務められた。

※湘子:纂方の培湘のこと。当時、高齢で健康が優れず、何時間も立ち続ける扶乩を続けるのは困難であった。今回の訓でも、身体のことを神々は知っているが、まだ役目があることが告げられる。その他の訓でも神々が何度も身体を心配される訓が残る。

※崇先堂の~:各国の修方の先霊(先祖)を集め、祀る堂が当時企画されていた。

 

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