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日本総院(東京総院)六十周年と戦後の歩み➅ 年表 處書畫科列呈事項彙編から開幕式典

  本年農歴壬寅十月一日、2022年10月25日(火)に東京総院は六十周年を迎えるにあたり、総院が創立するまでの経緯をまとめています。今回は、開幕式典までとなります。

(以下の處書畫科列呈事項彙編は『處科訓錄巻五』にまとめられている項目で日付や詳細などは不明

 

一九六二年

壬寅年七至八月處書畫科列呈事項彙編


〇各院職について
濟佛訓「悟天(出口宇知麿氏)、尋賢(林出賢次郎氏)、維護統掌。扶化(大嶋豊氏)、責任統掌。弈霊(呉清源氏)、首席院監。普和(小田哲人氏)、値日院監。…… 化同(土屋弥廣氏)、坐院掌籍。…… 宣珠(青井堅氏)、経院掌籍。秀和(笹目恒夫氏)、宣院掌籍に派す」。ここでは代表的な人のみ記載したが、総勢三十三名の職責(職務)が決定された。


〇開幕式典時に、開沙(扶乩の壇を開くこと)を願う
濟佛訓「道化は自然を以って主旨を為す、霊感は純一を以って機縁を為す。日本総院会開幕に、未だ開沙は能わず。これは有象無象の基運に関する。もし、これを再び躐する(飛び越える)ならば、枝節が叢生し、さらに期する効果を得難くなる。各方は次の指示を善悟すべし。」と許可を得られず。

 

〇六院の御神位
濟佛訓「日本総院が恭しく請う、聖像、六院の神位を照准(許可)する。」

〇別の御神位
六院のその他の守沙仙、守壇仙、都巡使など八尊の神位について許可を得ようとするが、まずは六院の神位(各院の統掌・副統掌の御神位)のみとの濟佛訓

  上記のような訓が相次ぎ、急速に道院設立が具体化していきます、

 


西暦十月十七日

台北道院游篤慧統掌が来日され、開所式の準備、指導を行う。


農歴十月一日(西暦十月二十八日)

  日本総院会開所式 渋谷区原宿(現、神宮前)の籌備處にて、日本総院会開所式が開催される。

  「雨天の中、野外にしつらえたテント張りの式場は立錐の余地のない程の盛況振りであった。ひきつづき正午からは日本総院会の開幕式が行われ、会場二階に設けられてある祭壇の前で、六献の儀式がおごそかに執り行われた。」と会報にあり。海外から香港総母宗、台北道院、嘉義道院、シンガポール道院など海外からの参加があり、日本側から二百数十人と記載されている。

 

   以上、総院が創立する経緯をまとめました。その経緯を知ると、神仙より何度も経済面の指摘があり、条件を一つ一つ揃えていった経過が分かります。また、笹目秀和氏や呉弈霊氏など有名な人に焦点がいきがちですが、最初期から講演会や満月会を続けた土屋化同氏、基金を発案した図子正相氏をはじめ、多くの方々の地道な活動が創立に繋がったことは、もっと知られるべきだと思います。

 

開幕式典時、正位への拝礼。中央の方の詳細は不明。左に林出賢次郎氏と思われる後ろ姿が見える。

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