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蓮台聖(観世音菩薩)出家記念日祭典(蓮台聖略史)

    農歴九月十九日(2020年11月4日)に、蓮台聖(れんだいせい)出家記念日祭典を行いました。 

   蓮台聖は観世音菩薩のことです。道院では南海大士とも言われ、統院に女社(※)掌籍として祭祀しています。

※女社:女道徳社の略称で、1922年に済南母院において女性の修養を目的に設立されました。これは女性のための道院で、通常の道院とは別に至聖先天老祖、五大教主、蓮台聖、各菩薩位などを祭祀していました。その女道徳社を統べるのが蓮台聖です。

   それでは冊子『聖哲略史』より、蓮台聖の紹介文を抜粋いたします。

蓮台聖(観世音菩薩)

  観世音菩薩。また光世音とも称する。唐の人が「世」字を忌むことから簡易に観音と称する。また観世自在、観自在とも称するが、正式には観自在王如来であり、顕教において阿弥陀如来の弟子、密教においては阿弥陀如来の化身とされる。大勢至菩薩と共に阿弥陀如来の左右にてその教化を助け、二脇士と称される。

  人々が菩薩名を唱えると人々に教えを示す姿を仏(仏陀)が見て、名を観世音とした。また自在に世界を観照し、抜苦与楽することから、観世自在とも云う。

  この仏の慈悲は最大である。三十二の応身を以て一切の衆生を救うことを誓った。このために仏像や仏画では着飾った婦人の姿ともされるが、唐以前ではそのようなことはなかった。無学の人が妙荘の王女として描いた。このようなことは誤りかつ罪である。

  白衣大士の名称は密教を起源とする。白衣観音は胎蔵界曼荼羅の観音院尊は白蓮の中に白衣で描かれる。故に白衣観音と言う。また白は清浄心を示す。

  また、千手(せんじゅ)千眼を有するという説がある。それは大悲心陀羅尼経による。その経の中で菩薩はこのように言っている。「無量億刼もの前に千光王静住如来がおり、如来が大悲心陀羅尼を説いた。我(千手千眼観音)はこの時に生まれ、この咒を聞き、悟りは八地を超越した。誓言を発し『私のところに来た一切の衆生が望む利や益を聴き、彼らを安楽とするため我は千手千眼となる』と誓った。この時より千手千眼を具足した」と。千手千眼観音は全てこの発願に由来する。この仏は圓通第一であり、衆生を普く救い、苦しみの声を聴けばすぐに救う大慈大悲なり。

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